2023.09.05
コンビ鞣し: クロム鞣し+タンニン鞣し
伸びに強く芯まで色が染まりやすいクロム鞣しと
経年変化が楽しめるタンニン鞣し。
両方のいいとこ取りの鞣し方なんです。
タンニン多めだと硬めに仕上がりまるで本ヌメかのようなハードタイプに。
少なめだと柔らかい感じのライトなタイプに。
当社ではハード、ミドル、ライト、の3タイプで表現してみました。
染料仕上げ: 革らしさを引き立たせる染色
革の雰囲気そのままに表面(吟面)をお化粧した革です。
経年変化が楽しめたりお使いになる方次第で味わいのある革となっていきます。
発色の良い色付けは出来ずどちらかというとシックな落ち着いた色合いになります。
1枚の革の中で場所により色ムラが出る仕上げとはなりますが
多くの皆様がイメージする革らしい革と言えばこの染料仕上げの革ではないでしょうか。
デメリットとしては小キズや革自体のシミなどは消したり隠れたりせずそのまま表現されます。また色落ち等もあります。
顔料仕上げ: 色の表現が多彩
表面の革らしさは多少無くなりますが色の表現が比較的自由になります。
例えばメタリックカラーなんかも顔料仕上げの特徴ですね。
また経年変化がしにくい為、そのままの色目でお使いいただける期間が長いのが特徴です。
「買った時と同じようなあのピンクの色のまま使いたい。」
「色が変化していくとキレイじゃなくなる気がして。。。」
そんな革が欲しい方におすすめの仕上げです。
デメリットとしては革らしさは少しおとなしくなります。染料仕上げの革に比べれば軽減されますがやはり多少の色落ちはあります。
多脂(二加脂): しっとりとした質感
ヌメ革(本ヌメ、コンビヌメ)で用いる製法でその名の通り多く脂を入れた革、多脂(タシ)の事で二度脂を加えた革、二加脂(ニカシ)とも呼ばれています。
オイル(脂)をたっぷり入れた革ですのでしっとりとした質感になります。
二郎ラーメンで例えるなら「脂増し増し」みたいな。。。(笑)
裏処理: 床面ツルッと
革の床面の毛羽立ち、起毛を抑える加工です。
トコノールなどの市販の溶剤で手塗りをして毛羽立ちを抑えるのが一般的ではありますが
業務用の溶剤を使用して加工を施すことができます。
別加工となりますので工賃が発生致しますが一般的なそれよりも毛羽立ちを抑えられます。
クロム素材やヌメ素材など革の商材ごとに抑える程度は異なります。
シュリンク(シボ): つぶつぶ模様のような
やわらかくした革の表面に出てくるつぶつぶっぽいシワ模様の事を言います。革は反物と違いますので部位により繊維の密度が違います。
密度の高い部位は細かく、低い部位は大きいシボとなり表情として現れます。1枚の革の中でシボの大きさが不均一になり自然な雰囲気でお使い頂けます。
均一なシボの表情がお好みの場合は型押しがおすすめです。
セミアニリン仕上げ:
うっすら顔料で薄化粧をしたあと、染料で仕上げます。
染料仕上げのみですとロットごとにどうしても色ブレが生じてしまいます。セミアニリン仕上げにすることによりその色のブレ幅を軽減させます。色ブレが無くなるということではありません。