2023.09.05
革は副産物
革を作る為に育てている牛や豚は世界中に1頭もいません。
牛革や豚革は、ほぼ食肉用の副産物として利用されております。(一部は乳牛など含む)
明日からお肉を食べない生活が始まればやがて革は無くなります。
牛肉や豚肉、お肉の為ですので正直、革の事を気にして育ててはおりません。
自分の農場の牛であることがわかるように目印としての焼き印も押されます。
寒い時には自分の糞の上に座り暖を取る為、肌が荒れます。
我々のようにボディーソープで体を洗いません。
虫にも刺されますし虻にも噛まれます。虫よけスプレーもありませんし、かゆければどこかに擦りつけてかゆみを取るんです。小キズだってできちゃいます。
でもお肉を取る為なので皮の事は気にしません(たまにブラッシングくらいは)
ですのでキズがある、多少肌が荒れているなどはほぼ全ての革にあるとお考え下さい。
われわれ革屋もタンナーと協力して、小キズ、肌荒れ等、
なるべく消せるような、隠れるような、そしてお客様にご満足いただけるようなそんな商材を目指し、日々努力してまいります。
ですが天然素材ですのでそれにも限界があります。是非皆様の知恵と工夫をお貸しいただければと。
革の本質をご理解いただき上手にご利用いただければ幸いと存じます。